【床反力を使って球速/飛距離を上げる 理論編】第74回 2022/7/11

トレーニング

サロンメンバーの皆さん、おはようございます!
野球トレーナーの林泰祐です!

川和・青柳知樹が一発含むノリノリ3安打2打点で勝利呼ぶ ブラバン応援で勝負弱さ克服/神奈川 - 高校野球夏の地方大会 : 日刊スポーツ
川和が戸塚との接戦を制し、2回戦進出を決めた。5番の青柳知樹主将(3年)が4打数3安打1本塁打2打点の活躍で勝利を呼んだ。苦手を1打席で克服した。1点を先制し… - 日刊スポーツ新聞社のニュースサイト、ニッカンスポーツ・コム(nikkansports.com)

いやー、サポートしている川和高校素晴らしい試合でした!
(自分がプレーするよりも1億倍緊張しながら観戦してました笑)

勝てたことはもちろんですが、11月からサポートを開始して主にバッティングを見させてもらって、掲げた目標が
・『Explode 〜爆発力を最大限に活かす〜』
・春の練習試合解禁〜夏大前までにチームでホームラン30本
・ランナー1塁得点圏
でした。

数字的な結果として、チームホームラン数は24本(8割達成)でしたが、8割は達成できるものなんだなと実感しております。

そして、メカニクスを徹底的に染み込ませたので、顕著に打球の質が変わっていました。

ゴロがバックスピンではなくトップスピンで転がっていきます。

これは、いわゆる「上から叩け」では到底出来ないことですし、トップスピンの効いたゴロは2バウンド目以降が以上に加速するため、内野手も取りづらいのです。

またフライも強烈なスピンがかかって滞空時間が長いため、外野手も取りづらいのです。
(結果、夏の初戦は相手外野手のエラーから同点に追いつくことが出来ました)

昨日の試合で初回にキャプテン青柳くんが放った、場外ホームランは物凄いインパクトを与えたと思います。

そして何より嬉しかったですね。

選手たちが、冬からやってきたことは間違いじゃなかったんだ。と自信をつけて、次戦のシード校横浜隼人に食って掛かってほしいものです。

次戦は7/12㈫10:00〜の予定です。
ぜひ、応援よろしくお願いいたします。

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さて、今回のメインテーマは【床反力を使ってパフォーマンスを上げる 理論編】という内容で大届けしていきます。

「床反力や地面反力って良く言われるけど実際はどういったもので、どういう意識を持てば良いのか?」

こういった考えの方が多いのではないでしょうか?

実際に僕のSNSに来る質問で、「床反力を高めたいのですが、なにかいいトレーニングはありますか?」というものが非常に多いのです。

だから、今回の記事で床反力の正体をきちんと理解してトレーニングに活かしてほしいと思ったので、この題材にしております。

今回の参考文献①:High-Performance Training for Sports
今回の参考文献②:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/9474404/
今回の参考文献③:https://www.drivelinebaseball.com/pitching-research-grf/
今回の参考文献④:https://www.researchgate.net/publication/342443291_Changes_in_Movement_Coordination_Associated_With_Skill_Acquisition_in_Baseball_Batting_FreezingFreeing_Degrees_of_Freedom_and_Functional_Variability

床反力をスムーズに使うことのメリット

結論は、『並進運動の効率性アップと前脚のブレーキ能力向上』になります。

つまり、床反力をスムーズに使える身体にすることで、リリースとインパクトへの出力を最大限に高めてくれるようになるのです。

並進運動時には、後ろ足でフルに床反力を使わなければいけませんし、前脚が地面についた瞬間からは、一気に床反力をスピード重視で使わなければ、球速や飛距離は上がってきません。

MLB屈指の強打者であるブライスハーパーを例に見てみましょう。

後ろ足に荷重して、そこから重心を前に移動させはじめます。

その後、前脚の引き込み動作(斜めに床反力を使えている動作)が起きています。

その時に注目していただきたいのが後ろ足が宙に浮いていることです。

そう、軸足は並進運動が完了(インパクトとリリース)する時には、特に「回す」とか「蹴る」とかいう動作は起きないのです。

ここで大事なのは、『床反力を後ろ足から前脚に移動完了がスムーズに出来ているか?』なことになります。

文献から読み取る床反力(バッティング)

バッティングにおいての床反力の推移を表したグラフが以下になります。

| Ground reaction forces for different phases of a baseball swing. Reproduced with permission from Katsumata (2007).
参照:https://www.researchgate.net/figure/Ground-reaction-forces-for-different-phases-of-a-baseball-swing-Reproduced-with_fig1_342443291

並進運動が完了し、スイング動作に入るまでは、ずっと後ろ脚に高い床反力が要求されます。

そして、注目すべきは、スイングが開始すると同時に前脚の床反力が瞬時に一気に高まっています。

この文献からも伺えるように、
・後ろ脚はいかに強く長く床を押しているか(バランスも含め)
・前脚は急ブレーキをかけるために速く強く床を押せるか
が重要であるかがわかります。

文献から読み取る床反力(ピッチング)

結論、床反力がリストの加速度(腕の振りの速度)に関与していることが報告されています。

具体的には、ストライド脚の下方向+後ろ方向の床反力は、リストの最大速度と強い相関がありました。しかも、61%もの速度に強く関与しているようです。

つまり、球速の6割は床反力の使い方から来ているということです。

参考文献:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26402471/

具体的に何をすれば良いのか?

以前の下半身トレーニングの記事でも床反力を高めるには「スクワットが一番効果的」であるということを紹介しています。

下半身トレーニングの記事はコチラ

まずはフィジカル的にスクワットでの重量を自体重の1.5倍は挙げられるようになりましょう。

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本日の【床反力を使って球速/飛距離を上げる 理論編】は以上になります。

明日は具体的にもう少し踏み込んだトレーニングとドリルを紹介していきたいと思います。

復習ですが
・後ろ脚は強く長く
・前脚は強く速く
床反力を高めることが球速と飛距離を上げることにつながります。

明日の記事でのトレーニングお楽しみに。

Stay Strong
林泰祐

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皆様と一緒に、成長し野球界の教育革命を起こしていけることを願っております。

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